ptexlive の開発状況 †
開発目標 †
時が解決するような問題は後回しにして、
「TeX Live に pTeX が取り込まれるとすればどのような姿が適当か」
を模索します。
海外ユーザにとって害のないように pTeX を組み込むためには、
コマンド名の衝突、独自の日本語拡張を極力排除せねばならないので、
まずはここに焦点を絞ります。
将来は、TeX パッケージ製作にも配慮します。
TeX Live 自体はコンパイル済みパッケージ製作に対する配慮があまりなく、
live DVD は非常に巨大(1GB!)なので、これをどうやってダイエットするかを考えます。
TeX Live を用いたコンパイル済パッケージが、既にいくつかあるようですので、
あまり立ち入らないようにします。
そしてパッケージ作成支援のために、
2nd-source という配布形態を作ることにします。
完了したもの †
- 限られた条件で make 成功
- pxdvi が内蔵 freetype2 とリンクできる
- nkf を内蔵した
- md5sum による patch 当てチェックあり
- ISO ファイルの正統性をチェックする
- xetex がコンパイル可能に
- システムの freetype2 が利用可能
- make install 時の fmt 再生成のエラー解消(Polish platex 関連, xetex 不使用時)
- Babel 対応処理
(latin.ldf のバグを除く)
- xdvi 起動時に xdvi.cfg に未知の書式の警告が出ないようにした
- 2nd-source を作った
これから解決すべき問題 †
- JAPANESE=traditional を廃止するか
- pxdvi が ~/.xdvirc を読み込まない(書き込みはOK)
- $TEXMF/ptex/ -> $TEXMF/tex/platex/ (?)
- jmpost がない
- jbibtex の名前変更?pltotf なんかは?→コマンド名問題
- そういえば ofm2opl なんかも衝突しているといえばしているし
放置する問題 †
- dvipdfmx, freetype2, libpng などが少々古い
- ディスクの残量チェックが働いてない
- 巨大なのをどうやってダイエットするか
- パッケージ製作には live DVD を mount して、などとは言えないし
- $ISO_DIR/texmf-dist 以下を全部コピーしてていいのだろうか
- $ISO_DIR/texmf/lists 以下に何やらファイルのリストがあるが...
配布物の比較 †
TeX Live vs teTeX †
- TeX Live は年に一度を目標に更新される。
teTeX は2〜3年に一度不定期に更新されていた。
- TeX Live にソースの単独配布はなくて、
live DVD に "source.tar.bz2" というファイルがある。
teTeX はソース配布が基本。
- 収録物のライセンスが、teTeX より厳しく制限されている。
- 収録物がとにかく多彩。
detex, dvi2tty, musixflx はもちろん、
devnag, dvipos, dtl のように日本では馴染のない?ものも入っている。
ptexlive vs ptetex3 †
- ptexlive の配布物のサイズが ptetex3 の半分以下になった (5〜6MB -> 2MB少々)
- freetype2, dvipdfmx, powerdot, cm-super などが TeX Live に入っているので、
ptexlive ではより日本語関連に専念できる
- LaTeX マクロが新しくなったおかげで ptex-texmf-2.5-Beta6.tar.gz が採用できた
- nkf を同梱して文字コード自動判別をディフォルトにした
- 収録物のライセンスを厳しくチェックして、platex209 関連は廃止した
(TeX Live の収録物は teTeX よりもライセンスのチェックが厳しいので、
それにならうことにした。)
- my_option → ptexlive.cfg と改名した
配布物の形態比較 †
元となるディストロ | (a) teTeX-3.0 | (b) TeX Live 2007 | (c) TeX Live svn (≒2008) |
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(1) 関連ツールをすべてmake (自前スクリプトを利用) | ptetex3-20YYMMDD.tar.gz (配布場所) tetex-src-3.0.tar.gz tetex-texmf-3.0po.tar.gz | ptexlive-20YYMMDD.tar.gz (配布場所) texlive2007-live-20070212.iso.zip | × |
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(2) pTeXのみをmake (ディストロ標準手法) | ptexenc-???.tar.gz (配布場所) ptex-src-3.1.10.tar.gz ptex-texmf-2.5.tar.gz tetex-src-3.0.tar.gz tetex-texmf-3.0po.tar.gz | ptexenc-???.tar.gz (配布場所) ptex-src-3.1.10.tar.gz ptex-texmf-2.5.tar.gz texlive2007-live-20070212.iso.zip | ptexenc-???.tar.gz (配布場所) ptex-src-3.1.10.tar.gz ptex-texmf-2.5.tar.gz TeX Liveのsvnソース |
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(3) 関連ツールをすべてmake (ディストロ標準手法) | × | ptexlive-src-20YYMMDD.patch.gz ptexlive-texmf-20YYMMDD.tar.gz.gz (配布場所) texlive2007-live-20070212.iso.zip | × |
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- (1) は主に TeX の利用者向けです。(2)(3) はコンパイル済パッケージ製作者向けです。
- 「ディストロ標準手法」というのは、(a) では ./configure && make、
(b)(c) では ./Build のことを指しているつもりです。
- 「関連ツールすべて」には、dvips, xdvi, updmap の日本語対応版などを含んでいます。
- 太字 のファイルはここでの配布物です。
- (a-3) の開発は終了しました。
コメント †