以下の内容は少々古くなりました。より新しい情報は、 ptetex -- teTeX 用日本語パッチ集 を御覧下さい。 パッケージ作りにも、自力 make にも有用です。 開発版 VineSeed でも使われています。
teTeX -2.0 が公開されました。奥村先生の Linux での teTeX-2.0,pTeX,pLaTeX2e のインストール を参考に、VineLinux 2.5/2.6 用の私的パッケージを公開します。 teTeX パッケージングメモ の更新に相当することになるでしょう。
ここでの成果は VineSeed に contribute/synchronize しています。 次期 Vine (3.0?) で採用されるものと思います。Vine 3.0 で、ここにあるパッケージが(多少の手直しをして)採用されました。 テストに協力してくださった皆様、ありがとうございました。VineLinux 2.5/2.6r1 TeX 関連パッケージ
Vine2.5/2.6r1 の TeX 関連パッケージは、 teTeX-1.0.7 + 日本語対応のアスキー版 pTeX 3.0.1 を中心として、以下のような構成になっています。
TeX コンパイラ,フォント等 tetex (-extra, -doc) Vine の追加した LaTeX マクロ tetex-macros プレビューア(teTeX とは別ビルド) xdvik 日本語仮想フォント jvf 日本語仮想フォント生成ツール makejvf 生成済みビットマップフォント pk300 HTMLへのコンバータ latex2html PDFへのコンバータ dvipdfm Adobe の仮想フォント txfonts, pxfonts 日本語対応はもちろん、不足するフォントの自動生成から、 日本語フォントの設定、VFlib 対応、 platex209(platex2e のエミュレーションではない) までが完全に動くよう調整されています。
これらの RPM のバージョンアップを行います。 作業のベースにするのは VineSeed のものです。
teTeX-2.0 では、マクロ等が新しくなっただけでなく、 xdvik が source special に対応して、 エディタとの相互ジャンプが可能になりました。 これは非常に便利な機能なので、 バージョンアップする意義は大きいと思います。
teTeX-2.0 + pTeX-3.1.3
2003年2月にリリースされた teTeX-2.0 は、 以前の teTeX-1.0.7 と比べて
- LaTeX マクロが新しくなった
- bluesky type1 font が新しくなった
- TXfonts, PXfonts, dvipdfm が取り込まれた
- LaTeX マクロが古くなってもパッケージの build に失敗しないようになった。
などという特徴があるおかげで、パッケージ作りが楽になりました。
pTeX-3.1.3 のインストール には pTeX2.1.10 のインストール がそのまま使えました。
platex209 のインストールには platex209 のインストール の方法でも可能ですが、ptex の流儀にならって、 platex209-euc.fmt, platex209-jis.fmt, platex209-sjis.fmt の3つのフォーマットファイルを作るためには、 Makefile をいじってやるのがよさそうです。
アスキーが配布して下さってる pLaTeX2.09 マクロ を入手して、texmf/ptex の下に展開し、
"texmf/ptex/platex209/plplain.ini"
\input plplain.tex \dump
というファイルを作ります。そして拙作パッチ ptex-src-3.1.3-platex209.patch.gz を ptex-src-3.1.3 に当てておきます。 あとは普通に make できます。
パッチ
必要そうな拙作パッチを置いておきます。
- dvipsk-vflib-1.1alpha-p1.5d-590a.patch.gz
信州大学の中山さんの Dvipsk を VFlib 対応にする パッチがありますが、これを dvips5.90a に対応するよう作りなおしました。
なお、Vine 用にライブラリ名を VFlib2 に変更しています。 パッチを当てると生成されるファイル"dvipsk/xdefs.make"
をご覧ください。- teTeX-src-beta-20020530-dvips.def.patch
TeX Q & A の 6863 にある鈴木秀幸さんの修正をパッチにしました。 (xdvi-jp, dvipdfm(jp) で \scalebox を使うと不具合があることがわかりました。 日本語パッチに問題があるのかもしれません。)- teTeX-beta-20020530-gs550-nosubstfont.patch
gsftopk コマンドが ghostscript-5.50 との組合せではうまく動かないようです。 gs を呼び出すときの -sSUBSTFONT=fontname オプションを省略してしまえば、 とりあえず動くようですので、そのパッチです。- tetex-src-2.0.2-omegaware.patch.gz
齋藤修三郎さんの Open Type Font用VF をソースから使うには ovp2ovf を web2c 版の古いものにしなければいけません。 これは tetex には含まれているのですが、 C 版の新しいものがコンパイルされてるようになっています。 Mac OS XにTeXをインストールしよう に、後から差し替える方法が書いてありますが、 tetex のコンパイル時に解決してしまうパッチを作りました。 Makefile.in に tetex-1.0 相当の処理を復活させます。- mendexk2.5-tetex2.0.tar.gz
mendex を tetex2.0 ツリーの中でコンパイルするための configure です。 tetex-src-2.0.2/texk で mendexk2.5.tar.gz とこれを展開して、 tetex-src-2.0.2/texk/configure の PKGS= に mendexk2.5 を書き加えます。 udvipsk もコンパイルできるようになるので、 以下のようにするとよいかもしれません。
"tetex-src-2.0.2/texk/configure"
1880行付近 PKGS=' mendexk2.5 udvipsk (この行を追加) bibtex8 cjkutils detex devnag dtl dvi2tty dvidvi dviljk dvipdfm dvipsk gsftopk lacheck makeindexk musixflx odvipsk oxdvik ps2pkm seetexk tetex tex4htk texlive ttf2pk tth xdvik '
- xdvi 関連のパッチをいくつか作っています。 xdvi 日本語化・機能拡張パッチ を参照下さい。
updmap
updmap が teTeX-1.0.7 のものよりも賢くなったようです。 dvips 等の map のリストを
"/usr/share/texmf/web2c/updmap.cfg"
に書き込んでから実行すると、 psfonts.map 等を生成してくれるようになりました。 日本語フォントも updmap.cfg に書き込むだけでよいようです。但し、ちょっとした落し穴があって、 updmap を実行する前に texhash を実行しておかなくてはならないようです。 内部的に実行しておいてくれればよいと思うのですが。
更にもう一つの問題が。 今までは map の指定にワイルドカードが使えたのですが、 使えなくなってしまいました。 Kondara2.0 で採用されていた、 extmap/ 以下に置いた map ファイルは無条件で使ってもらえる、 ということができなくなったので、 場当たり的なパッチ でごまかしてしまいました。
xdvi
teTeX-2.0 には xdvik-22.40v が含まれていますが、 いろいろ新機能があります。
新しい xdvi は type1 フォントを使えるようになったので、 もう pk フォントは必要なくなりました。 Vine にあった pk300 のパッケージは、とりあえず不要になったようです。
src-special に対応になりました。 xdvi とエディタの間で、対応する部分に相互にジャンプができるようになりました。 emacs でこれをやるには、以下のようなおまじないが必要です。
"~/.emacs.el"
に追記 ;;; TeX src-special のための設定 (require 'xdvi-search) ; 必須 (server-start) ; 必須 (custom-set-variables '(server-switch-hook (quote (raise-frame)))) ; 窓を上に (custom-set-faces)
呼び出すエディタは xdvi のコマンドラインオプションでも与えられますが、
"/usr/X11R6/lib/X11/app-defaults/XDvi"
にも書いておきました。 Vine2.5/2.6r1 の場合は、emacs が標準ですので、
*editor: emacsclient.emacs-20.7 --no-wait +%l %f
としました。 VineSeed の emacs だと "emacsclient" と書けばよいです。
使い方ですが、emacs から xdvi へのジャンプは、 TeX ソースを編集中に xdvi-jump-to-line マクロを実行 (M-x xdvi-jump-to-line と入力)します。 (必要ならば)xdvi が立ち上がり、該当部分に四角の印がつきます。
逆に xdvi から emacs へのジャンプは、 Ctrl + マウスクリックです。
いずれの場合も、段落単位ぐらいの精度でしか対応がとれませんが、 十分に役立つものと思います。
以下に相互ジャンプに必要な設定事項を書き並べてみます。
- platex コマンドに -src オプションを付けてコンパイルしてください。
- emacs からは
'xdvi'
に -sourceposition というオプションを付けて 呼び出しています。"xdvi -sourceposition '4 hogehoge.tex' /home/userid/hogehoge.dvi >& /home/userid/.xdvi-log &"
という形で実行されるので、"~/.xdvi-log"
にログが出力されるはずですが、 いつも空ファイルのになってるようです。- xdvik 上での関連コマンドは以下の通りです。
- Ctrl-右クリックでエディタへジャンプ
- Ctrl-x がマウス位置の src-specila の情報表示
- Ctrl-v でページ全部の src-special の情報表示 (ジャンプ先が埋め込まれている部分の先頭に四角が描かれる)
- emacs 以外のエディタで使うには、
"/usr/X11R6/lib/X11/app-defaults/XDvi"
の修正が必要です。詳しくは Inverse Search with Xdvi(k) を御覧下さい。- エディタから xdvi にジャンプしたときに、 段落ならうまく四角で囲われるのに、 箇条書環境で1行大きく囲われてしまうのは、仕様のようです。 DVI の中で、中点(・)の直後に src-special コマンドが埋め込まれているので、 中点は直前の箇条書項目に属するものと扱われてしまうのですが、 オリジナルの xdvik でも同じ動作をします。
RPM 公開
http://tutimura.ath.cx/~nob/tex/apt/ 以下に apt で入れられるように準備しています。 Vine2.5/2.6r?(i386) + update で勇気のある方は、
"/etc/apt/sources.list"
に
"/etc/apt/sources.list"
# tetex2 rpm http://tutimura.ath.cx/~nob/tex/apt $(ARCH) tetex2 rpm-src http://tutimura.ath.cx/~nob/tex/apt $(ARCH) tetex2
を書き加えてから
'apt-get update && apt-get install task-tetex2'
していただくと、動くはずです。 i386 以外の方は、SRPM から rebuild していただく必要があります。 i386 はビルドした環境の freetype2-2.1.5 に依存しているようです。 (ご報告ありがとうございます>土屋@愛媛大様) Vine2.6r2 以前の方は apt-get update しておいて下さい。元の Vine の tetex に戻すには、
"/etc/apt/sources.list"
に書き加えた上記2行の行末の tetex2 を tetex に書き直して、'apt-get update && apt-get remove tetex && apt-get install task-tetex'
でよいと思います。TODO
- ls-R を作らないようにしてみる?
- otf パッケージを追加
- jvf, makejvf のチェック
- 乙部さんの「ぶら下げ組」取り込み?
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土村 展之(tutimura(a)nn.iij4u.or.jp) '(a)'は'@'に置き換えて 更新日 12/13 13:19, 2005 |