もうこのページの内容は古いです。 ptetex -- teTeX 用日本語パッチ集 あるいは teTeX-2.0 パッケージングメモ をご覧下さい。teTeX の新しいものが開発されているので、奥村先生の Linux での teTeX-beta,pTeX,pLaTeX2e のインストール を参考に、今のうちに試しておこうと思います。 VineLinux2.5 には teTeX-1.0.7 が採用されましたので、 これとの置き換えが可能なパッケージを作ることを目指します。 teTeX パッケージングメモ の更新に相当することになるでしょう。VineLinux2.5 TeX 関連パッケージ
Vine2.5 の TeX 関連パッケージは、 teTeX-1.0.7 + 日本語対応のアスキー版 pTeX 3.0.1 を中心として、以下のような構成になっています。
TeX コンパイラ,フォント等 tetex (-extra, -doc) Vine の追加した LaTeX マクロ tetex-macros プレビューア(teTeX とは別ビルド) xdvik 日本語仮想フォント jvf 日本語仮想フォント生成ツール makejvf 生成済みビットマップフォント pk300 HTMLへのコンバータ latex2html PDFへのコンバータ dvipdfm Adobe の仮想フォント txfonts, pxfonts 日本語対応はもちろん、不足するフォントの自動生成から、 日本語フォントの設定、VFlib 対応、 platex209(platex2e のエミュレーションではない) までが完全に動くよう調整されています。
これらの RPM のバージョンアップを行います。 作業のベースにするのは VineSeed のものです。
teTeX-beta-20020530 + pTeX-3.0.1
2002年7月1日現在、開発中の teTeX-beta は、 以前の teTeX-1.0.7 と比べて
- LaTeX マクロが新しくなった
- bluesky type1 font が新しくなった
- TXfonts, PXfonts が取り込まれた
などという特徴があるおかげで、パッケージ作りが楽になりました。
pTeX-3.0.1 のインストール には pTeX2.1.10 のインストール、 platex209 のインストールには platex209 のインストール がそのまま使えました。
パッチ
必要そうな拙作パッチを置いておきます。
- ptex2.1.10.timebomb.patch
LaTeX 時限爆弾 で紹介したものです。 LaTeX マクロが古くなってもパッケージの build に失敗しないようにします。- ptex-3.0.1-version.patch
'ptex --version'
を実行すると、 使用するCコンパイラによってはセグメンテーションフォルトが起きるので、 修正します。ASCII にも contribute してあります。- dvipsk590a-p1.5f.patch
dvipsk-jpatch-p1.5f.tar.gz に含まれる dvipsk586.patch は teTeX-beta-20020530 に含まれる dvipsk590a にはうまく当たりません。 内山さんの Mac OS XにTeXをインストールしよう に従って作業して patch にしました。 [2002/7/22] 角藤様に一部間違いを御指摘いただきました。 修正して差し替えています。- dvipsk590a-p1.5g.patch
上のものを dvipsk-jpatch-p1.5g.tar.gz に追従しました。 奥村先生の dvipsk586.patch2 とは、バージョン部分と、バッファを大きくした
"writet1.c"
#define T1_BUF_SIZE 32768
だけが異なるようです。- dvipsk-vflib-1.1alpha-p1.5d-590a.patch.gz
信州大学の中山さんの Dvipsk を VFlib 対応にする パッチがありますが、これを dvips5.90a に対応するよう作りなおしました。
なお、Vine 用にライブラリ名を VFlib2 に変更しています。 パッチを当てると生成されるファイル"dvipsk/xdefs.make"
をご覧ください。- teTeX-src-beta-20020530-dvips.def.patch
TeX Q & A の 6863 にある鈴木秀幸さんの修正をパッチにしました。- teTeX-beta-20020530-gs550-nosubstfont.patch
gsftopk コマンドが ghostscript-5.50 との組合せではうまく動かないようです。 gs を呼び出すときの -sSUBSTFONT=fontname オプションを省略してしまえば、 とりあえず動くようですので、そのパッチです。- xdvi 関連のパッチをいくつか作っています。 xdvi 日本語化・機能拡張パッチ を参照下さい。
updmap
updmap が teTeX-1.0.7 のものよりも賢くなったようです。 dvips 等の map のリストを
"/usr/share/texmf/web2c/updmap.cfg"
に書き込んでから実行すると、 psfonts.map 等を生成してくれるようになりました。 日本語フォントも updmap.cfg に書き込むだけでよいようです。但し、ちょっとした落し穴があって、 updmap を実行する前に texhash を実行しておかなくてはならないようです。 内部的に実行しておいてくれればよいと思うのですが。
更にもう一つの問題が。 今までは map の指定にワイルドカードが使えたのですが、 使えなくなってしまいました。 Kondara2.0 で採用されていた、 extmap/ 以下に置いた map ファイルは無条件で使ってもらえる、 ということができなくなったので、 場当たり的なパッチ でごまかしてしまいました。
xdvi
ここで公開していた日本語化パッチは xdvi 日本語化・機能拡張パッチ に移動しましたので、そちらを参照下さい。
teTeX-beta-20020530 には xdvik-22.40k が含まれていますが、 いろいろ新機能があります。
新しい xdvi は type1 フォントを使えるようになったので、 もう pk フォントは必要なくなりました。 Vine にあった pk300 のパッケージは、とりあえず不要になったようです。
src-special に対応になりました。 xdvi とエディタの間で、対応する部分に相互にジャンプができるようになりました。 emacs でこれをやるには、以下のようなおまじないが必要です。
"~/.emacs.el"
に追記 ;;; TeX src-special のための設定 (require 'xdvi-search) ; 必須 (server-start) ; 必須 (custom-set-variables '(server-switch-hook (quote (raise-frame)))) ; 窓を上に (custom-set-faces)
呼び出すエディタは xdvi のコマンドラインオプションでも与えられますが、
"/usr/X11R6/lib/X11/app-defaults/XDvi"
にも書いておきました。 Vine2.5 の場合は、emacs が標準ですので、
*editor: emacsclient.emacs-20.7 --no-wait +%l %f
としましたが、"emacsclient" と書けるのが正しい気がします。
"~/.emacs.el"
の設定も含めて、VineSeed に報告してみます。使い方ですが、emacs から xdvi へのジャンプは、 TeX ソースを編集中に xdvi-jump-to-line マクロを実行 (M-x xdvi-jump-to-line と入力)します。 (必要ならば)xdvi が立ち上がり、該当部分に四角の印がつきます。
逆に xdvi から emacs へのジャンプは、 Ctrl + マウスクリックです。
いずれの場合も、段落単位ぐらいの精度でしか対応がとれませんが、 十分に役立つものと思います。
[お願い] 上記のパッチで日本語 DVI に対しても src-sepcial がひとまず動くようにしてみましたが、チェックは不十分です。 テストしてバグ報告いただけると、修正できるかも知れません。 バグ報告の参考になる情報をかいておきます。
"/usr/share/texmf/web2c/texmf.cnf"
に
src_specials = auto
と書いてあることをご確認下さい。 あるいは、platex コマンドに -src-specials オプションを付けてみてください。- emacs からは
'startxdvi'
というスクリプトを通じて xdvi を呼び出しています。'startxdvi "284 hogehoge.tex" /home/userid/hogehoge.dvi'
という形で単独で使うこともできます。"~/xdvi-log"
にログが出力されますが、 将来はログは作らないようにしようと思っています。- xdvik 上での関連コマンドは以下の通りです。
- Ctrl-右クリックでエディタへジャンプ
- Ctrl-x がマウス位置の src-specila の情報表示
- Ctrl-v でページ全部の src-special の情報表示 (ジャンプ先が埋め込まれている部分の先頭に四角が描かれる)
- emacs 以外のエディタには、
"/usr/X11R6/lib/X11/app-defaults/XDvi"
の修正が必要です。詳しくは"/usr/doc/xdvik-22.40k_jp/README.src-specials"
を御覧下さい。- バグの再現できる最小限の LaTeX ソースをお送りいただけるとありがたいです。
- エディタから xdvi にジャンプしたときに、 段落ならうまく四角で囲われるのに、 箇条書環境で1行大きく囲われてしまうのは、仕様のようです。 DVI の中で、中点(・)の直後に src-special コマンドが埋め込まれているので、 中点は直前の箇条書項目に属するものと扱われてしまうのですが、 オリジナルの xdvik でも同じ動作をします。
RPM 公開
http://tutimura.ath.cx/~nob/tex/apt/ 以下に apt で入れられるように準備しています。 Vine2.5(i386) で勇気のある方は、
"/etc/apt/sources.list"
# teTeX-beta rpm http://tutimura.ath.cx/~nob/tex/apt $(ARCH) tetex-beta rpm-src http://tutimura.ath.cx/~nob/tex/apt $(ARCH) tetex-beta (これ以外は全部コメントに)
としてから
'apt-get update && apt-get install task-tetex-beta'
していただくと、動くはずです。 i386 以外の方は、SRPM から rebuild していただく必要があります。 (dvipdfm を用意しました。latex2html が用意できていませんが、 それ以外に困ることは特にないと思います。)元の Vine の tetex に戻すには、
"/etc/apt/sources.list"
を戻して、'apt-get update && apt-get install task-tetex'
でよいと思います。TODO
- 新しい tetex-beta-20021017 に対応
- ls-R を作らないようにしてみる
- jvf, makejvf のチェック
- oxdvik は?
- 乙部さんの「ぶら下げ組」取り込み
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土村 展之(tutimura(a)nn.iij4u.or.jp) '(a)'は'@'に置き換えて 更新日 2/18 18:07, 2003 |