ホーム自宅サーバーを立てる

フレッツ・ISDN でサーバーを立てる


NTT の「フレッツ・ISDN」という、 インターネット24時間接続サービスを利用して、 外部からアクセスできるマシンを立てる方法を紹介します。

夢の24時間接続?!

 フレッツ・ISDNのおかげで、 ようやく日本の一般家庭でもインターネットに24時間接続できる時代になりました。 金額の安い高いは置いておいて、 自宅にサーバーマシンを立てている人なら、 グローバルアドレスをもらえるわけで、 外部からのアクセスに対してサービスをさせたいと思うのは当然でしょう。

 しかし問題は、ダイヤルアップするごとに異なるアドレスが割り振られる (注) ことです。 契約する ISP によっては、固定したアドレスを割り当てるサービスもありますが、 追加料金が必要だったり、そういうサービスのないところも多いです。

 (注) もっとも、現実には、たとえ PPP 接続を切断されても、 直後に再び接続すれば同じアドレスをもらえることが多いようですが....


ダイナミック DNS

 これを解決するのが Dynamic DNS Network Services というサービス。ここは無料ですが、 寄付も受け付けて います。 他にも同様のサービス を行なっているところもあるようです。

 どういうサービスかというと、 自分のためのホスト名をもらいます。 そして、自分のサーバーマシンでダイヤルアップ直後に、 ISP からもらったアドレスを、ここにに登録してやるのです。

 こうすることで、もらったホスト名で 自分のサーバーマシンにアクセスできるようになります。

 DNS ですから、アドレスに変化があった直後には、 キャッシュが効いて古いアドレスが参照されることもありますが、 (一説によると)30分程度で解消されるそうです。 前述のように、そもそもアドレスが付け変わることは少ないです。 クリティカルな条件でなければ、十分使い物になるでしょう。 (もっとも、たまにこの DNS サーバーがダウンしてることもあります。 別のところでもう1つホスト名を取っておくのも方法です。)


アドレス自動登録のプログラム

 アドレスを登録するのは、ブラウザから手動ですることはもちろん可能です。 一度手動登録に成功すれば、 ダイヤルアップ直後には自動で行なわせましょう。 本家の clients のページ にいくつもプログラムが紹介してありますから、好きなものを使えばよいです。

 ここでは、もうちょっと的をしぼってやり方を書いてみます。 Kondara Linux 1.2、 ppxp という前提をつけて、 ez-ipupdate を使ってみました。何の問題もなく動いています。

 まずはコンパイル。 "ez-ipupdate.spec" を使えば簡単です。

 各種設定ファイル。 "/etc/ppxp/rc/skeleton.rc" をコピーして追記します。 実行属性をつけることを忘れずに。

"/etc/ppxp/rc/dyndns.rc" 2行目以降を追加
            *)
               /usr/bin/ez-ipupdate \
                       --service-type=dyndns \
                       --user=myid:mypass \
                       --host=myhost.mydomain \
                       --interface=tap0 \
                       --max-interval=2073600 &
                ;;

 ひとまず動作確認。ダイヤルアップ接続中に "/etc/ppxp/rc/dyndns.rc up" を実行して "request successful" が表示されれば OK です。

"/etc/ppxp/ip/dyndns" 新規作成
start dyndns

 そして conf ファイルに以下を追記します。これで完了です。

"/etc/ppxp/conf/my-isp" 追加
set IP.START dyndns

 参考:正しいかどうかはわかりませんが、ppxp は root 権限で動かしています。

"/etc/rc.d/rc.local" 最後に追加
ppxp my-isp -c connect &

 こうして取得したホスト名で、web の公開やメールの送受信もうまくできています。


その他の似たサービス(2001/1/19追記)

 Dynamic Host Information SystemDHIS-jp なるサービスもあるようです。 IP アドレスを自動登録できる点ではどちらも同じですから、 セカンダリメールサーバーを上げてくれて有料であるということでしょうか。

 (2001/4/4追記) ポートサイドネットの方から次のように教えていただきました。 わざわざありがとうございます。

ご指摘の通り ダイナミックDNSとメールの機能のサービスですが、DNS の MX を
出すだけでなく実際にセカンダリサーバでメールを一時受け取ってオンライン復
帰時には即時配送するという点が異なります。
 
また、独自のドメインでの利用も出来るというのがサービス面の違いになります。


謝辞

 このサービスを無料で提供していただいてる dyndns.org と、 この情報を教えてくれた 小野君 に感謝します。(彼の ドメインについて のページの方が丁寧に説明してあります。;-p


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土村 展之(tutimura(a)nn.iij4u.or.jp) '(a)'は'@'に置き換えて
更新日 9/ 1 14:01, 2001