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書名 | 京都十二ヶ月 | |
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著者 | 文・ひらの りょうこ 写真・土村 清治 | |
発売元 | 山と渓谷社 (Jガイドホリデー) | |
体裁 | A5判 168ページ | |
定価 | 1300円(税別) | |
発行 | 1998年12月 | |
ISBN | ISBN4-635-00674-3 |
1月 初詣屠蘇(とそ)をいただき 雑煮で寿(ことほ)ぎ、 それから着替えて、 その年の恵方にある神社や願い事のかなう神社へと思い思いに詣る。2月 節分あちこちの神社や寺で節分会が催される。 廬山寺(ろざんじ)の鬼法楽はユーモラスだ。 青、黒の巨大な鬼がほら貝、太鼓に合わせ、足踏みならして踊る。 |
3月 京椿したたかな美しさ。椿は日本特産の花である。 春に咲く春の木、文字も中国からの漢字にはなく日本だけの文字。 あちこちの寺で咲く京椿。 |
4月 やすらい祭「やぁすらぁい、ようほい」 羯鼓(かっこ)の子鬼や 鉦(かね)の赭熊鬼(しゃぐまおに)、 太鼓を抱えた黒毛の鬼が髪をふりあげ飛びあがる。 「チキチン、ドンドン」 |
9月 観月の夕べ巫女さんに迎えられて船に乗る。 水面に船提灯の長い影を落しながら船が出る。ゆったり、ゆったり。 月は舳先(へさき)や屋形の隙間に添うようにして ついてくる。 |
10月 時代祭10月22日は桓武天皇により都が京に移された日である。 延暦13年(794)であった。 時代祭はこれを祝して明治28年(1895)平安神宮 創建の年から始まった。 |
11月 紅葉毎年毎年、あちこち、紅葉狩に出かけ秋を満喫しているが、 時にふっと、原点へ戻りたくなる。 濃淡美しい一幕、二幕三幕をくりひろげる高尾、槙尾、栂尾は、 京の紅葉の原点といえよう。12月 除夜除夜の鐘が響く。
寒々とした闇を裂き、ひと筋ずつ明りを点じるように、
ゆっくり、ゆったり、荘厳に響く。
遠く近くあちこちの寺で。
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